これは自分が高一の冬に体験した完全な実話です。

なるべく時系列に沿って書き込みますので
少し長くなるかと思います。尚且つ自分自身は霊的なモノは一切見てません。

それでよければ暇潰し程度に。
当時よくつるんでいたのは同じクラスのSとすでに退学してたU(見た目は今で言う氣志團風)で金髪のヤンキー。

その土曜日もいつも通りSの家で遊んでた。
なぜならSの家は両親が不仲なようでほとんど父親は家に寄り付かず、ほとんどSと母親と妹の3人で暮らしてたので酒飲み放題、タバコ吸い放題の当時の自分等には天国のような家だった。

夕方過ぎた時、急にSが用事あると言って出掛けると言い出した。
「すぐに帰ってくるからお前らここでまってて」
と言って出掛けて行ったので自分とUは仕方なく部屋で待っていると急にガチャッと部屋のドアが開きSの母親が顔を覗かせ無言で我々をじ~っと睨んだと思ったら、あごをクイッと玄関の方に向けた。

自分とUは???って感じだったが、その後も無言で同じ動きを繰り返すS母。
その時Uが
「出ていけって事?」
と尋ねるとまたも無言で頷くS母。
「でもSに待ってろって言われてんだけど?」
とUが言っても無言で首を横に振るS母…

さすがに薄気味悪くなった我々はSの家を出て「何だよアレはよ!」と腹立たしさを愚痴り合いながら階段を降りて行った。

補足だがSの家はアパートの3階にあり1階が車が2~3台ほど停められる駐車場になっている。

まあ、アパートとは言っても間取りは4LDKあり、かなり広目のマンションの様な造りで、3階はSの家があるのみの高級アパートなんだが。

1階へ着くとSとUの悪友たちが10人ほど駐車場にいた。
どうやらその駐車場はヤツらの溜まり場になっていたようだった。

自分の知り合いなどもいたので、ヤツらとここで遊びながらSを待つ事になり、しばらく喋ったりして時間を潰していると急にUが
「ここにずっといても仕方ないからちょっと歩かね?」
と言ってきたので大概喋るのにも飽きてきた自分も賛成し、二人してなぜか普段あまり行かない方向へと歩き出した。

街灯はあるが、あまり人の歩いてない夜道を男2人で下らない話をしつつトボトボ歩いていると、ふと気が付くとそこは墓場だった…

我々がそこまで来るとなぜかUが
「Sも帰ってきてるかもしんないからそろそろ帰ろうぜ」
と言い出したので特に反対もせず同じ道をSの家を目指して再び歩き始めた。

アパートに着くと悪友たちがまだ溜まっていたのでSが戻ったか聞くとまだらしいとの事だったので、再びそこで遊んでいるとSが帰ってきた。
「こんな所で何やってんの?」
「何やってんの?じゃね~よ、お前の母親に追い出されたんだよ!」
と言うとSは家に入れと言うので自分とUは大丈夫なのか?と思いつつ階段を上りSの家へ。

玄関を入るとS母がジーっとこっちを見てるが無視してSの部屋へ。

自分とUが
「どこ行ってたんだよ?何だよお前の母親?」
なんてSを責めてたんだが
「まあね」
と言うばかりで何も答えないS。

3人でしばらくテレビを見ながら下らない話をしてて夜の10時半ぐらいになった時、いきなり部屋の外から物凄く大きな声で「お父ちゃんと幸せになります!!お父ちゃんと幸せになります!!お父ちゃんと幸せになります!!お父ちゃんと幸せになります!!」
ってほとんど悲鳴みたいな声が聞こえてきて3人ともビビって身動きが取れない状態になった。

しぱらくするとそれはS母の叫び声だとわかった。

前にも書いたが、S家は夫婦仲が悪く父親が家に寄り付かない。それに気を病んだS母が新興宗教の霊○の光に救いを求めどっぷりとハマってるらしい。

でもなぜその晩にそのような状態になるのか…

S母の叫びが止まらない為、Sがどこかへ電話をして助けを呼んだらしく少しして数名のおじさんやおばさんが現れた(Sは教えてくれなかったがおそらく近所の霊○の光の仲間)

しかし叫び声は止まったがぐったりして回復しないため救急車を呼んだようで、少しすると救急隊が現れS母をおんぶして霊○の光の仲間に付き添われ病院へ運ばれた。

自分はSに
「付き添わなくていいの?」
と聞いたら悲しそうに首を振っていた。

そんな事もあり、時間も12時近かったのでSの家に泊まる事にし、暗い気分を少しでも吹き飛ばすようにSの部屋で3人で喋っていたんだがUが突然ゴロンと横になりスースー寝息をたてて寝はじめてしまった。

自分とSは顔を見合わせて
「仕方ないな、寝かせてやるか」
って感じで静かにSの部屋を出て、リビングのソファーに場所を移しホットココアを
飲みながら2人で話をしていた。

Uが寝てから1時間ほど経った頃、急にSの部屋のドアがバタンと開きUが出てきた。

しかしそこにいる自分とSには一切目もくれずダッダッダッと歩いて玄関やトイレへと向かうドアをバタンと閉めてしまった。

自分とSは???となっていたが、少しすると今度はUがそのドアから入ってきて、我々には全く目もくれずSの部屋へ入って行った。

「何だよアレ?寝起きでトイレ行くにしても感じ悪すぎね?」
などと二人で文句を言ったりして話をして
いたんだが暫くすると

バタン!!!

とSの部屋のドアが開きUが立っていた、しかしいつものUでは無かった。

顔は青ざめるのを通り越し真っ白、尚且つ人間はここまで震えるんだってぐらいにガタガタ震えてる。もちろんそんな状態だから話せない。

自分とSは動けないUをソファーまで連れてきたのだがあまりにもUの体が冷たいので毛布をかけてやりホットココアをいれて、毛布の上から体をさすってやってた。

暫くUはガクブルでまともに口もきけなかったんだが、少しすると片言ずつ話が出来るようになってきたので、少しずつ話を聞くと、ふと気が付くとSの部屋で一人で寝ていた、しかし体が動かない。
「また金縛りか」
と思ったらしい。

少しすると足に何か重さを感じてきた。
その重さが段々と上の方に移動してくる、
金縛りの中、目を下に向けるとまず手が見えてきた。ガリガリの骸骨の様な手が自分の上を這いずって上ってくる。

凍りつきながら目を反らせず見ていると白い着物を着たボサボサ髪の女で顔は血まみれで下半身が無かったらしい。

そんな女が自分の体の上をジワジワと上ってきて、ついに顔に手が届く瞬間に
「うわっ!!」
て声が出て体が動くようになってドアを開けたらしい。

以上の話を1時間ほどかけて聞き出したのだが、暫くするとようやく少し落ち着いてきた。(もちろんまだガクブルだったが)

その後は暫く自分とSで話していたんだがふとSが窓の方を見て
「あっ」
って言ったんで、気になった自分は
「何だよ、こんな時に。ハッキリ言えよ」って突っ込んでたら急にUが
「誰かそこにいる~!!!」
って叫んで自分にガシッと抱きついてきて離さない。見た目は氣志團なのにもうマンガみたいにキャーキャー叫んでた。

SはSで下を向いたままガクブルしてて何も言わない、自分だけは零感の為何も見る事も無いので抱きついてるUに
「大丈夫だから!しっかりしろ!」
なんて言って励ましてた。

暫くすると二人とも落ち着いてきて
「やっといなくなった」なんて言ってる。

聞いてみると今そこにいたのはさっきの女ではなく別のモノだとの事。

その後やっと落ち着いてきた二人と今日の事について話をしてた。
Uに
「さっきトイレだか何だか知らないがそこ通った時に何でシカトしてたんだよ?」
「え?俺トイレなんて行ってね~よ」

自分とSは???って感じだったが、そんな噛み合わない会話をしてるとまたSが黙り込んだ。自分はまた嫌な予感がしてSに
「おい!今度は何だよ!」
なんて殊更明るく話してたらまたUが
「またそこに誰かいる~!!!」
って叫んで当時自分がしていたメガネを叩き飛ばして抱きついてきた。

やっぱりマンガみたく叫んでしがみついてきた。

やはりSは何も言わず下を見てガクブル。

Uは助けてくれと自分にしがみついてくるのでやはり先ほど同様に
「大丈夫だから!」
と励まし続けていた。

まあ、この時ほど零感の自分に感謝した事は無い。

やはり暫くするとそいつは去ったようで二人とも次第に落ち着いてきた。(自分はその際Uに抱きつかれた時にメガネのフレームが曲がってしまい落ち着く処ではなかったが)

その後は何も異変は無く、明け方近くにSとUはソファーで寝てしまい、自分は一人でテレビを見てたら次第に夜が明けて窓から太陽の光が射し込んで来てやっと長かった夜が終わったと実感した。本当に太陽はありがたいとしみじみ感じた。

夜が明けて暫くするとS母が病院から帰ってきた。
昨日とはかなり雰囲気が変わっていつものS母だったように見えた。

しかしやはり霊○の光の方たちとの帰宅だった。

以上が自分が体験(?)した話です。

最初に断った様に、自分自身では一切霊的なモノは見てないです。

それに全てが事実のみで創作、誇張は一切ありません。どちらかと言えば本筋には触れない処でわかりやすいように少し省いてる部分があるくらいです。

後日SとUに聞いた処、もともと二人ともよく見える奴らだったようです。
この当日はそんな事は全然知りませんでしたが。

こうして思い返してみるといまだに分からないことがたくさんある気がします。

自分とUがいるのになぜSは急に出かけたのか?
そしてなぜ自分とUは普段はしない散歩などしたのか?しかも夜に?
なぜ何のあてもなく歩いて墓場に着くのか?
そしてなぜ墓場に着いてすぐに帰ろうと言いだしたのか?

しかしその答えみたいなものは後日Uとこの日の話をした時に少し分かった気がします。

「U、何でお前あの時墓場なんていったの?」

「え?何言ってんの?俺は墓場なんて行ってね~よ」

だそうです…

何かに呼ばれてたんですかね…


投稿者:しげ