バイト先の仲の良い人の話です。
警告の意味も込めて投稿しました。彼は、あの経験はただの夢だった、などと言っていましたが。

以下、彼から聞いた話を一人称で書かせていただきます。


俺は都内マンションで一人暮らしをしている。
1Kだが、学校やバイトで忙しいく、ほぼ寝るためだけの部屋だ。

その日も深夜のバイトを終え、マンションに帰り寝ることにした。
布団をひいて横になり、電球にぶら下がっている紐を引っ張り電気を消した。

そしていつも通り、布団の中でスマホをつけた。
暗闇の中でスマホの明るい光が目に飛び込む。

女と目が合った。
スマホのディスプレイ一面に女の顔が映っており、こちらを凝視している。
顔は青白く、舌を大きく垂れ下げ、見開いた目は血走っている。
一目で首を吊っている状態だと分かった。

恐怖で動けないでいると
頬に2、3滴、何か液体が滴り落ちてきた。
一瞬、天井からの雨漏りかと思ったが、ぬぐった指は赤かった。

とにかく明かりを点けようと、電球の紐を探るが、慌てているせいか手は空を切る。
何度目かで手が何かに当たった。
紐ではない。
やけに太い。そんなものをぶら下げた覚えは無いし、何より、触れた感触が人の皮膚‥

俺は、なぜか息を止めゆっくりと布団から抜け出した。
もし、音を立てると、ぶら下がっているやつが落ちてくるんじゃないか、と思った。

壁沿いに這っていき、キッチンを通り過ぎ、何とか玄関へたどり着いた。
息を吐いて、ドアノブに手をかけたとき

「バタン」

リビングで何か重いものが床に落ちた音がした。

俺は体当たりのようにドアを開けると、飛び出し、足がもつれながら走った。

結局、明るくなるまでコンビニで過ごした。



その後、彼は引っ越しました。
例の部屋は、大家さんにお祓いを頼んでおきました。信じてくれたかは微妙ですが。

あれからは特に変わったこともなく、僕たちは元気に暮らしていています。
お互い、徐々にあの事件のことを忘れていきました。

しかし、二人とももともと怖い話が大好きでしたが、話さなくなりました。

幸せは求めるもののところにやってくる、と言いますが、良くないものの場合もそうなのかな、と思ったからです。


駄文にお付き合い下さりありがとうございました。


投稿者:イチ