今年の冬の事。

主人の実家(東北)を訪れた帰り、近くの海沿い、広い公園で一休みすることになった。
時刻は午後3時。冬の日は早く落ちていく。
車を降りると主人はたばこを吸いながら、駐車場を軽く散歩しだした。

私は<トイレ行ってくるね>

寒い風の中、小走りにトイレ棟に向かった。
トイレ棟は煉瓦作りの小綺麗な建物だった。

トイレのブースは二つ。
トイレの扉はブースの内側へ開くタイプ。

手前のブースは閉まっていたので奥の和式に入った。

なんか。。。嫌な雰囲気。公園のトイレ特有の人影もない殺風景な雰囲気。
さっさと済ませて出ようと決心。だが、、、
用を足している途中何か手前のブースの様子がおかしい事に気づく。
扉は閉まっているのに服のすれ合う音もしない。

そして用を足している途中何か上から覗かれている気配がする。
だが怖くて上を向けなかった。

服を直してさあ出よう!と扉に手をかけた瞬間!!!
頭上から。。。。

きり、きり、きり、きり、

カッターの刃を上げ下げするような音が。。。
急いで扉を開け、怖くなって手を洗うのもそこそこにトイレ棟を走り出た。
風が凍てつくように冷たい。後ろから何か追ってくるのではという恐怖と戦いつつ車に戻った。

主人は呑気に<寒いなあ>といいながら小散歩を終えて車に戻った。

トイレ棟での事を話した後、20分から30分ほど車の中で続けて休憩を取ったが、
その後トイレから出てくる者は一人もいなかった。
<誰も出てこなかったね。。。>主人に言うと、呑気に<どうだかね>と一言。
その後、何事もなかった事に安堵を感じながら、帰路についた。

その日の新聞やニュースでその公園近辺で事件も事故の報道もなかった。

しかし。扉が閉まっていたこと(故障中という張り紙はなし)、音もしなかった事、
おそらくはそのブースは洋式だったであろうことを考えると。。。

誰かが獲物を狙いつつ隠れていたのでは。。。。
その日は未遂に終わったのでは。。。。(私がおばあちゃんだったから(笑))
と思うと今でも。。。
ぞっとする。。。


投稿者:まりも