レッカーの仕事、スーパーエースの話⑤です。ちょっと年末で忙しくて書けませんでした。予告通り、佐藤君のお婆さんの話、というか、佐藤君の幼少期の話になるのかな?

その前に…

Q 幽霊になったら空って飛べますか?

A ドラゴンボールの武空術とかスーパーマンみたいなことすかね?そういうのは無理だと思う(笑)ただ、浮いてたりはするし、多分霊道とかその幽霊が生きていた頃の地形の関係とかで、空中にいるときもあるよ。

Q トンネルの時に、佐藤君は憑かれなかったの?

A ああ、家まで何体か来ましたよ。俺的には、表現の仕方で分けるんすけど、憑依は体の中に入ってる、とり憑くは外を付いてくるってことで。俺はとり憑かれました。別に何もないけど(笑)

Q ①お寺やお墓には、幽霊は多い?

②お寺やお墓にお参りに行くと、ご先祖様はとても喜ぶと行き付けのお寺の和尚さんから聞きました。本当ですか?

③お盆には本当にご先祖様は各家庭に帰って来ているのでしょうか?また普段からいる幽霊達も、お盆には何か変化があるのでしょうか?

A ①コレがね、意外と少ないんですよ。

②あ、喜ぶと思いますよ。幽霊は基本的に寂しがりなので(笑)

③お盆の定義を俺はよく知らないんですが、お盆じゃないから家庭の仏壇(位牌かな)にいないかと言うとそんな事もないし、逆にお盆は家庭に普通にウロウロ歩いてるかと言うとそんな事もない。ただ、お盆は先祖が帰って来るっていう常識で、生者も死者も縛られてる感じはします。だから、お盆は幽霊多いです。いつもいる幽霊に変化はないけど、いつもいないヤツがいたりはする。
供養は、お墓に行けなくても思い出したときに目を閉じて故人を思って手を合わせればそれで大丈夫。もちろんお墓や位牌に向かってお供え、線香をあげるのがベストだろうけど。仏教的なことはあまり分からないけど、見てる感じそんな気がします。

Q 心霊スポットで立ちションしたり唾を吐いたりしたらやっぱり怒るのでしょうか?

A 超怒りますよ。激おこプンプン丸です(笑)そりゃ、俺らだって住んでるとこで他人がそんなことしたらねぇ。

Q佐藤君がこの人は本当に見えてるな~って思う霊能者とかいますか?

A いますよ。逆に、お前大丈夫か?ってのも(笑)名前出すとアレなんで、控えます。ちなみに、池田さんは見えてますよ。あの方は心霊研究家って肩書きですけど、霊能者って言われるの嫌なんでしょうね。分かります。


てことで、本題です。

佐藤君の家は、お父さんは佐藤君が産まれてすぐに離婚されていて、顔も覚えてないレベル。お母さんは小学校の低学年の頃に亡くなられてます。それからは、母方のお婆さんに育てられたそうです。そのお婆さんも中学生の頃に亡くなられて、親戚の方に引き取られたらしいんだけど、そこに世話になるのが嫌だった佐藤君は、中学を出ると先輩やらを頼りに家を出て、それっきり家に戻らず今に至ります。
その親戚の方も、出ていった佐藤君を探しもしない感じらしくて、たまに電話しても素っ気ないらしいです。

幼少期の佐藤君は、お母さんが病院にいるイメージしかないらしく、しかもその病院が嫌いで、お母さんに会いに行きたいけど行けないって感じだったようです。
理由は、凄い怖い幽霊がいたから。

ある日、病院を妙に怖がる佐藤君に、お婆さんがどうして怖いのかと聞いたそうです。佐藤君が素直に幽霊が怖いと話したら、お婆さんは笑うではなく、ビックリしてお前アレが見えるのか?と。
お婆さんは、超見える人。お祓いも多少できるくらいの人だったようです。
佐藤君に無理をさせないように、お母さんに会わせてあげたかったのでしょう。お婆さんは、色々と細工や祈祷をして極力霊を遠ざけるように毎日してくれていました。

ところが、この佐藤君が怖がる幽霊、今佐藤君が言うところの化け物クラス。
恐らくその病院で亡くなった(正確には自殺したみたい)、足の不自由な女の子なんだけど、顔は半分潰れたみたいで色は土気色。
その子が廊下を這っているんですって。んで、何故かお母さんの病室に入ってきて、ベッドの周りを這いずり回る。
お婆さんは、きっと色々と分かっていたんでしょうが、佐藤君には敢えて何も教えなかったみたいです。ただ一言、もしその幽霊を見ても、見えない振りをしなさいと言われたらしい。

子供だった佐藤君には、お母さんの病状や幽霊の干渉が分かるはずもなく、お婆さんが自分と同じように幽霊が見えることが分かって、ただ嬉しかったそうです。

小学2年生の頃、ある話の折りに、ふとお婆さんが自分のお婆さんの話をしてくれたそうです。明治の初期の頃を生きたそのお婆さんは、高名な祓い屋だったようで、自分はお婆さんの力を少し受け継いだと言っていたようですが、当時の佐藤君は理解できなかったみたい。無理もないですね。
その年、お母さんは帰らぬ人になります。お母さんが亡くなる数日前から、佐藤君は会わせてもらえず(というか、病院に行くことを止められた)、死に目には会えなかった。通夜、葬式でもお婆さんが首に数珠を掛けてくれて、手をずっと握ってくれていたそうです。

その頃の佐藤君には、友達らしい友達がいなかった。気味悪がって寄りつかなかったそうです。
当時の佐藤君には幽霊の見え方に問題があって、生きてる人間か死んでる人間かの区別がつかなかったらしいです。とにかく話かけられたら答えるので、普通の人が見ると独り言を大きな声で話してる訳です(笑)
いじめもされないくらい、おかしなヤツと思われていたようです。
そんな佐藤君に、幽霊との接し方というか、注意なんでしょうね。お婆さんは教えてくれたそうです。見えることを人に言ってはいけないよ、とも言われたらしいのですが、もうしばらくして思春期になると、前の話でも書きましたが禁を破って自分からアピールし出したそうです。
友達を作る手段として、あるいは他人を寄せ付けたいがため、なんでしょうね。聞いててそんな感じがしました。

佐藤君が中学2年の冬、そのお婆さんが倒れます。心筋梗塞で。そのまま帰らぬ人となり、ついに佐藤君は孤独になりました。
葬式を出してくれたのは先の親戚の方で、お婆さんは前々から自分に何かあったら佐藤君を頼むとお願いしてあったようでした。

葬式が終わった夜、親戚の方から封筒を渡された佐藤君。生前のお婆さんから、自分が死んだら渡して欲しいと預かっていたものだと言われたそうです。
部屋に戻り、中を見ると手紙が数枚。読んだ佐藤君は大ショックを受けることになります。そこには、お母さんの死の原因と謝罪、そしてお婆さんの決意がありました。

お母さんは何故亡くなったのか?ここからの話は、佐藤君の説明があまりに下手くそで(笑)俺が聞いて理解した俺の言葉で書きますので、もしかしたらちょっとニュアンスや細部に間違いがあるかも知れませんので、その辺ご容赦ください。
お婆さんがお婆さんから受け継いだ能力は、実は相当強い能力。それが原因でお母さんは霊や人の思念の渦に対して、逆に極度に弱い体に産まれてしまった。
言い換えると、幽霊の声や干渉に極度に反応し、憑依されやすく、生きた人間が強く念じる嫉妬や憎悪、怒りを敏感に感じてしまう。
若い頃から体を壊しやすく、佐藤君が産まれた頃にはもう入退院を繰り返す感じで、お父さんはそれが苦になったよう。
離婚後、入院したままの状態になったお母さんは、さらに体質が変化して霊を集めてしまうようになった。一番危険だったのが、佐藤君も見た例の女の子。
お婆さんは、病室にできるだけの結界を作ったりお祓いをしたものの、どうしても悪い霊を祓いきれなかった。集まる霊は夜な夜な増え、強い霊も増えた。そうなってくると、危ないのは佐藤君。
いよいよ自分の限界を感じたお母さんは、お婆さんに佐藤君を来させるなと言い、お婆さんは従う。お婆さん自身、佐藤君を守り切れるか不安だった。

数日後、お母さんは亡くなることになる。理由は女の子を含めた多数の霊による干渉で、体力がもたなかったこと。医者の診断は、原因不明の発熱を繰り返したことによる体力の低下。
お婆さんは、この時お母さんと約束をする。何があっても佐藤君を守るという約束。佐藤君は、お母さんほどではないが、幼少期は霊や人の思念に敏感なところがあり、度々寝込むことがあった。お婆さんは風邪だと言って誤魔化していたが、実はそうではなかった。
お婆さんは、その日から自分が倒れる日まで、自分の力は死後佐藤君に受け継ぐようにと、高名だった自分のお婆さんに祈りを捧げる。

お婆さんは、唯一の親戚である一家に後を頼むが、正直その一家にしてみれば気持ちが悪い。家系的なことは何となくだが分かっている。だが、中学生一人を放置するわけにもいかず、しぶしぶ引き受けた。
お婆さんの49日の法要の日、佐藤君は夢を見た。お婆さんが、手を振っている。走って追いかけるが全く届かない。お婆さんは、空に上がっていきながら、小さな光を落とす。その光は、佐藤君にまるで吸い込まれるように消えた。
朝、目覚めると、今までに感じたことのない爽快感と、この家を出たいという強い思いが芽生えた…ということだと思います。

繰り返し言いますが、説明がすんごい下手くそなんです!(笑)その手紙見せろ!その方が早い!と言いたかったんですが、大切なものでしょうからね。
恐らく、佐藤君の鉄壁防御は、本人も言ってますがお婆さんが守ってますね。

その質問もあったので、最後に。

Q 佐藤君の体の、霊が居心地悪い状態っていうのは、意識的にいているのでしょうか?それとも恒常的な対霊体質でしょうか?

A 俺は何も意識してないんで、婆さんが守ってんだと思います。だから、恒常的な体質だね。感謝感謝です。



投稿者:TR