友達から聞いた話
こいつを仮にAと呼ぶことにする

この間久しぶりに実家に帰省して 昔仲がよかったAと飲むことになった
だが 飲みはじめてから俺はAに違和感を感じ出した その違和感の正体はすぐにわかった

Aの耳が異様に悪い‥‥

どんな大きな声で話しかけても聞き返してくる
その事にイラつき出した俺は耳の悪さをAに指摘した
だが大きい声を出すのも面倒なので スマホの画面に文字を打ち込みそれを見せた
するとAはこんな話をしだした

1年位前に Aはある夢を見だした

その夢では気が付くと夜中の学校の体育館前にいるらしい (ちなみにこの学校は Aの母校ではなく全く知らない場所だという)
そして 自分の意思に反して体育館に入ってしまう
この体育館は2階建てで 一階は更衣室らしきものとトイレ。 2階が体育館だという

Aは一階には行けず2階に有無を言わさず歩かされる
体育館のドアを開けると そこには体育館いっぱいに生徒が舞台の方を向いてイスに座っているという
そこで始めて自由に体が動かせるらしい
生徒の異様な雰囲気を感じ その場を立ち去ろうとすると その瞬間
全生徒が首だけをAの方に グルンッ と反転させる
そいつらの顔は皆一様に 青白い顔に満面の笑みを浮かべているが 目だけは笑っていないらしい
とにかく表現できない不気味さだという

そしてそいつらは一斉に立ち上がり 首だけ反転したままAめがけて走ってくるそうだ
Aは全速力で階段を下って 一階の男子トイレの個室に逃げ込み鍵を閉めて そいつらにバレないように息を殺す
すると大勢の足音が更衣室から聞こえてくる 次に隣の女子トイレにそいつらは移動し 続いて個室を開ける音がする
「俺を探している!!??」
やがてその大勢の足音は男子トイレに入ってくる
そして端から個室のドアを乱暴に開け閉めする音が聞こえてくる(Aいわく この時全員が無言なのが一番怖いという)

始めてこの夢を見た時はここで目が覚めたらしい そしてAはこの夢を毎晩見続ける事になるそうだ
「これで終わればいいんだけどさ‥‥」
「これ以上怖い事あんのか?」と文字を打ち込みそれを見せた


「いや‥‥ 毎晩夢が長くなっていくんだよね」

おいおい‥‥地獄じゃねぇか‥‥‥

「でも結局 何でお前は難聴なのよ?」

と文字を打ち込む
そこでAは震えだした まるで何かを思い出して怖がっているように見えた
そしてAはこう言った









「そいつらに‥‥‥見つかったからだ‥‥‥」


見つかった時にAがそいつらに何をされたのかは今でも教えてくれない



投稿者:リョウ.t