私の幼い頃、近所の上田さんという老夫婦に大変可愛がってもらいました。
ご夫妻には女の子しかいなかったので、他家に嫁ぎ、ご夫妻だけで広い家にお住まいでした。なかなかに、古く広い邸宅てしたが、老後の事など考えてか改築されました。
しかし、改築最中にオジサンは亡くなりました。末期癌だったと、後に病院でききました。病院の院長先生は虚弱な幼い私が近所の上田のオジサンに可愛がれていたこともよくご存知でしたから。
一周忌を過ぎた頃、寂しい広大な屋敷は寂しいと、オバサンは娘の嫁ぎ先の近所に家を買い引っ越してしまいました。
その頃から不思議な事を見るようになりました。誰もいない上田さん家で、人影を見るのです。私だけでなく、祖父母、姉妹、親戚達。改築した洋館に人影かあります。
上田家は借家として、それから十数年貸し出されました。我が家も、自宅を新築する際には借り受けました。
上田家に住まう初日の夜、我が家族のうち5名が怪奇現象にあいました。
私は、解錠して屋敷に入りました。黒い人影が彷徨い歩いていました。それは、毎日、常時見えました。姉妹は深夜に洋館の階段で目撃。祖父母は仏間と和室。見なかったのは父母。しかし、夜中の足音に二人は悩まされました。
私は引っ越して初日の夜、上田のオジサンが見えました。就寝時に布団に入ったら、東北東の壁からオジサンがにゅっと部屋に入ってきて、私の枕元に音もなく近付き私の額を撫で撫でしました。三才のとき、オジサンに遊んで貰いながら転倒して裂傷になり、随分心配をかけたオデコの傷を撫で撫で。オジサンは亡くなるその日まで、私のオデコの傷痕をの心配していたと、後にききました。
うちの田舎の言い伝えでは『普請するときは方位を読み違うと家長がもっていかれる』なんてのがあります。
洋館の二階にトイレがありますが、洋館の階段から二階トイレの道筋には人でないものの帰り道が通っていました。
毎晩毎晩、夜中の2時でしたが、群をなした何かが、ガヤガヤと階段を上がってはトイレに消えていきました。それらは、オジサンではありませんでした。
一番だけ、ドアの磨りガラスにうつる影を見ましたが、人でないものです。体の形がそもそも異形てしたから。絵本のセムシのようでした。
我が家は、家を新築後に元の場所にもどりました。
今現在、オバサンも亡くなりました。上田家はまだ、売れていません。


投稿者:霊感主婦