これは私が小学生の時に体験した話です。

当時私は一人で寝るのが怖く、お婆ちゃん子だったこともあり、祖母とよく一緒に寝ていました。
夜遅くまで起きて二人で何かしらのビデオ(当時はDVDではなく、ビデオが主流でした)を見ている時もあれば、21時頃には就寝してる時もありました。とにかく祖母にくっついていました。

確か、その日は暑い暑い夏の夜でした。


私は恐ろしい体験をしてしまいました。
今でもその時の様子ははっきりと五感で覚えています。
前日から高熱を出してしまい、体調を崩していた私は、つきっきりで祖母に面倒を見てもらっていました。
祖母の部屋のベッドに寝かせてもらい、全身の関節が痛いよと半泣きで言う私を祖母は隣で看病してくれていました。



恐らく、夜の22時過ぎ頃。



私は全身の関節が一層痛み、叫び声を上げないと耐えられない程に途端に苦しくなりました。
部屋の天井が回転しているように見え、その時に流していたビデオ映像もぐにゃぐにゃと曲がって見えました。
その次の瞬間、子供の喚き声?が部屋中に響き渡りました。
文字で表すことができないような、とにかく気持ち悪い声でした。咄嗟に耳を塞ぎましたがそれでも声は聞こえてきます。
その音は私の耳の外側で鳴っているのか、それとも内側で鳴っているのか、よく分かりませんでした。
隣にいた祖母に、
「助けて。声が。声が。」
と助けを求めると、祖母は、
「凄いねぇ。ここまで来たね」
と冷静に答えていました。その時の怒りに狂っていたような表情は今でも覚えています。
祖母は、
「出て行け‼︎‼︎さっさと出て行け‼︎」
と部屋の四方八方を見ながら怒鳴り散らしました。そして大きく手を振り回し、空中に向かって威嚇をし始めました。
私は全身の痛みと苦しさからくる恐怖と、気持ち悪い声を聞き続けなきゃいけない恐怖と、祖母の豹変した怒り具合からくる恐怖にひたすら耐えました。
涙をどぼどぼと流していたはずです。

そしてその次の瞬間、廊下を走り回る足音が聞こえてきました。複数人いるようでした。廊下を走り回り、ドアまで叩いてきたのです。私はもう何がなんだかわかりません。現実か夢かも判断できない状況でした。
祖母はベッドから飛び降り、ドアに駆けつけ、外側から叩かれているドアを必死に抑えていました。
「やめろ‼︎‼︎ここから離れろ‼︎‼︎」
とまた怒鳴り散らしていました。
私は恐らく怖くなって目を瞑っていたと思います。

暫くして声もドアを叩く音も廊下を走る音も聞こえなくり、私は心から安堵したのを覚えています

そしてそれからのことは記憶にありません。


ここまでの話を何年間も経った今、祖母に話しても祖母は徹底的に知らないふりをします。
祖父はこの当時の出来事を覚えていたみたいですが、祖母同様に詳しくは教えてくれませんでした。しかし祖父曰く、「全て夢だったと思えばいい。知らない方がいいことだって世の中にはある」とのことです。

あれから成長し、大人になり、今では本当に当時のことが全て夢だったのかもしれないと思う時もあります。

しかし、祖母の部屋のドア(引き戸タイプ)の奥の方(ドアに沿って見ないと見れないような場所)に、お札らしきものが貼ってあるのをある日発見しました。やはり夢ではなかったのだな、と直感的に感じました。
それを祖母に言うと、祖母は、
「それがないと、始まってしまうんだよ。ここはそういう場所だから」
とだけ言いました。全く意味が分かりません。



そろそろ本当のことを教えてくれてもいいと思いませんか。


投稿者:園崎健伍
投稿者のTwitter→@niy0n