レッカーの仕事、スーパーエースの話24です。

今回は、Twitterでリクエストを受けたので、写真にまつわる話を。時代的には20歳ソコソコと言っていたので、土建屋さんの頃でしょうか。

よくテレビなどでも心霊の特番や、夏になると各番組のコーナーで心霊写真が持ち上げられますが、佐藤君いわく、専門家に鑑定してもらって解決するもの、もしくは原因が分かるものばかり。つまり、ほとんど偽物だそうです。
ただ、ごく稀に「あぁ、これは写ってる」と思うものがあるようで、今回はそんな一例ですね。

霊園の話で紹介したグループ以外にも、佐藤君のところにビデオ回してきたから見てくれとか、心霊写真撮れた、とか言う輩がいたみたいで、当時はホントにウザかったと(笑)

ある真夏の夜、そんな「いつものこと」の心霊写真を見てくれ集団が、もう寝ると言っているにも関わらず、佐藤君のアパートになだれ込みました。夜中だというのに、佐藤君の知らない面子もいたそうです。
ただ、いつもと違うのは、一緒に化け物が入って来たこと。首が1mほど伸び、舌が同じくらい長く、ベロンと垂れた男の化け物。それ以外にも、かなりご立腹の幽霊が数体。
おいおいおいおい…と流石に引いた佐藤君。写真を見るより先に、どこ行って何してきたのか?と聞いたそうです。

その集団は、自殺者が何人もいるという曰く付きの公園に行ったようです。
自殺者は主に、公園の奥にある大きな木で首吊りしており、今では下の方の枝は全部落とされ(首吊りできないように)、供養碑みたいなものが建てられているそうです。

何とかビデオや写真に幽霊を写したいと、色んな心霊スポットに夜な夜な通い、やっとそれらしきものが撮れたと浮かれていたみたい。それも、撮れ方が凄かったんだと。
説明より先にデジカメごと渡されて見せられた写真には、確かにオレンジ色や赤の光、佐藤君以外には分からなかったようだが、真っ黒な輪っかになった紐が何本も写っていたそうです。
被写体達は全部で4人。供養碑に座り、寄りかかり、足をかけてのポージング。真っ黒な輪っかの紐は、写ってる全員の首にかかっていた。

他の写真は一切なく、何故かその写真だけ。他も撮ったんじゃないの?と思ったものの、それより問題なのは…と化け物を見る。
首吊り自殺者が全部まとまった様なもんだろうな、と思った佐藤君。恐らく、写真に撮っちゃったから憑いてきたんだろうし、何か目的を果たすまでは憑いたままになる、と確信したようです。

「これ、よく撮れたね。シャッター降りなかったでしょ?ビデオも撮れた?電源入った?」
佐藤君が矢継ぎ早に質問すると、マジ?何で分かんの?と。
素直に、お前らに憑いてきた幽霊が、撮られたくなくて散々邪魔したと言ってる、と教えると、フザケ半分に「うおー、憑いてきたってよ、コエー」とお祭り騒ぎ。

佐藤君、この時かなりイラついていたそうです。連日の鑑定以来に加え、寝ると言うのに押し掛け、頼んでいるのに佐藤君を馬鹿にする感じもあり、自分達がしてきたことへの罪悪感の欠片もない。
いつもなら、憑いてきた幽霊への対処やアドバイスくらいはするのですが、コイツらには何もしないと決めました。

取り合えず、写真が撮れた経緯だけは気になったので(本来なら撮れるはずがないと思った)ので、説明させたそうです。

まず、公園の入口からビデオ撮影開始。直後に電源が落ちて入らなくなる。
歩きながら様子を見ると、電源は入ったが録画にならない。色々といじってると、目的地の木と供養碑あたりで一瞬撮影できたが、バッテリー切れですぐに終了。
充電してきたはずだが、理由が分からなかったので、ちゃんと充電されてなかった、ということにした。

デジカメの方は、怖そうなところをパシャパシャ撮っていたが、目的地で木を撮ろうとするとシャッターが降りない。供養碑も同じ感じ。
壊れたか?と思い、地面を撮るとシャッターが降りる。でも木とか供養碑は何故か撮れない。
色々と見て回り、帰りがけにダメ元で、供養碑にみんな集まって記念写真。何度かシャッターを押してたら、突然電源が落ちた。
仕方なく車に戻り、公園の中で撮った写真を見てみると、データは全部消えていて、シャッターも降りずフラッシュも光らなかったのに、何故かその集合写真だけが撮れていたそうです。

化け物は、何を言うでもなく黙って5人を見ている。その目がスゲー怖かった、と佐藤君。
幽霊の方は、許さない、許さないとずーっと言っていたようで、そっちもそっちで怖かったと。
幽霊達は写真やビデオを撮られたくなくて抵抗し、最後の1枚は化け物が撮らせたようです。写真に写ると、要は持って帰るから憑いていけると知っているみたいだと。
自縛霊だから、自分からは離れられない。でも、写真に撮られれば憑いていける。だから、化け物が自分の意思でシャッター降りてない写真に写り込んだんだそうです。

つまり、化け物の目的は5人への報復。怪我、病気、最悪は死。どこまでの報復かはわからないけど、ただじゃ済まないことは確かだと。
実際に、佐藤君の部屋で1人が、蚊に刺されて首が痒いと掻きむしっていたみたいなんですが、まるで首に紐が掛かったみたいに一回り真っ赤になってたらしいんですよね。
多分、波長が合ってるか、感度がいいヤツだったんでしょう、と佐藤君言ってました。

結局、「その写真は本物だよ、よかったね」とだけ言って、追い返したそうです。ホントに助言は何もしなかったと。
その後はどうなったかも知らないし、知りたくもない。もしかしたら誰か死んだかも知れないけど知ったことか、と語っていた佐藤君は怖かったです(笑)
多分当時を思い出してイライラしたんでしょうね。

ただ、その面子はその後本当に音信不通らしく(そんなに親しい訳でもなかったようです)、写真もどうなったか分からないそうです。
多分、その写真は消そうとしてもデータ消えないと思うよ、と。カメラごとお炊き上げしてもらうか何かしないと、あの写真が有る限りは化け物はずっと憑いてますよ、とのことです。

本当に「いる」場所では、撮影機器は不調になることが多いようです。
意図せず撮影していて、シャッターが降りない、電源が落ちたなど、いつもと違うなと思った時は、撮影しない方が良さそうですね。


投稿者:TR
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