この話は私が15歳の時、つまりは21年前の夏の実話である。
その日はいつになく静寂に包まれた深夜でした。
時間は時計で言うところの「丑三つ時」と
俗にそう呼ばれる、時であったのは不思議と記憶している。

友達のTとKと合流し、
町の外れではなく、どちらかというと中心にある、
割と大きめな病院に遊びに向かったのでした。

大きいと言っても、隣町の大学病院の三分の一程度の
ボリュームの病院でした。
おそらく自転車か歩きで向かったのですが
それは特に関係のない話なので割愛させていただく。

なぜ病院かって?
説明させていただく。
俺の田舎にはコンビニも1つか2つしか無く、
夜といったら、人の1人すら歩いていない、
歩いているといえば、野良猫か野良犬か、野生のイノシシか、野生の鹿か、そんなとこだろう。
つまりそんなど田舎である。
だから自販機や椅子がたくさんある病院は
かっこうの遊び場になっていたのだ。

静寂な病院に着いたらまずは自転車置き場に愛車をピットイン。
病院のファサードはロックがかかっていて入れないため
救急車が出入りする裏口(救急口とでもいうのでしょうか?)から入ります。
入り口には、門番がいるのですが、膝をくの字に曲げてゆっくり入る姿勢で
ゆっくり音を立てずに、入店。
難なくいとも簡単に入り込み成功。
(別に入ってもいいのですが、未成年だったため)

それから特にすることもなく、売店の自販機に行ってみたり
廊下を歩いてみたり、不思議と怖さは皆無だったのは
まだ物ごごろついたばかりだったからかもしれない。

しばらくしてTかKか私かのいづれかの誰かが、
二階の小児科の椅子に行こうと提案したのであった。
それいいね!っと意見一致することが皆無だった僕たちには珍しく
意見が口を揃えたかのようにリンクしたのだった。
今考えても、なぜあのとき椅子に行くことを拒まなかったか、
今となっては闇に包まれた真相である。

小児科へと駆け上がる階段を駆け上がったところに
小児科の椅子が静寂に並んでいる。。。
安モノのビニールレザーの白細長のソファ。
それはまるで木綿豆腐がいくつも並んでいる
懐かしい商店街のお豆腐屋の店構えのようだった。
その階段を駆け上がり、今まさに小児科へ足を踏み込もうとした瞬間、

「うふふふふふ」

っとこの世の生き物とは考えられない、女性の声がしました!
それはまるで、冷凍庫の奥の方に忘れられてカチカチに固まったシャーベットのような
なんとも冷え切った物悲しいような声の質感であった。
深夜2時すぎ、小児科に人の気配は皆無。
その瞬間、
うあ〜!!
っと行って逃げました!
そんな嘘か本当かわからないような、
なんともおぞましい世にも不思議な体験でした。

後日談ですが、Tは逃げる最中、自販機で購入したジュースを落としました。
あれはなぜ落としたのかいまだに考えられない、
誰かの仕業だったのかもと、一人口ずさんでいました。
先にも後にも、こんな摩訶不思議な体験はないです。

駄文乱文にもかかわらず、読んでいただきまして
ありがとうございました。

反応がよろしかったら
次回は、ハンディーカムに映った「赤い顔」の話を投稿いたします。


投稿者:スーパー奇天烈