大学生になり一人暮らしを始めてから金縛りに掛かるようになった

耳鳴りがして身体が動かなくなるだけだったので疲れや精神的要因なのか霊的要因なのかは判らなかったが年に1、2度の頻度だったこともありそれほど気にはしていなかった。

が、1度だけ本当に怖かった金縛りがある。
そのおかげで今でも一人で寝る時は電気を消すことが出来ない。

ある金曜日の夜、ゼミのレポート提出期限が迫っており夜中までかかって書き上げ、ふと時計を見ると1時を回っていた。
その日は部活の練習試合があり6時には出発しなければならなず寝ることにした。



電気を消して布団に入って直ぐ、
全身がザワザワした感じがしたかとおもうと耳元で『ウゥゥゥ』と男の低い唸り声がして何者かがのしかかってきたように体が重くなり金縛りに掛かった。

唸り声は直ぐに止んだものの金縛りは解けず目は恐怖で開けられないが顔を覗き込まれている気配は感じる。
すると目を閉じているにもかかわらず何かが段々と大きくなりながら迫ってくる。
それは顔中、血まみれでザンバラ頭の落武者のような生首。
それが目前(感覚的)に迫って来たところであまりの恐怖で目を開けてしまった。
が、薄暗い中に目に映ったものは生首ではなく掌を天井に向けて垂直に伸ばした両腕。
自分で言うのも何だが余程、怖かったのか生首を抑えようと必死だったのだろう、相当な力を入れていたらしく
部活(アメフト)で鍛えていたので腕力には自信があったが、その両腕は痺れて力が全く無くなりパタンと真横に落ちてしまった

『なんだ夢かぁ、しかし唸り声と金縛りは現実だよなぁ、でも金縛りで腕を伸ばすか?多分、夢だ。』
などと考えているとTシャツが汗でびっしょりなことに気付き改めてどれだけ力を込めていたか想像すると可笑しかった。

しかし恐怖はまだ続いた。

Tシャツを着替えようとヘナヘナになった腕になんとか力を入れようともがいていると俺の部屋と隣の部屋とを隔てる壁の左上の角から『ドーン』
と物凄い衝撃音がした。

ラップ音なんて生易しいものでは無い。

こちらの部屋から隣の部屋へ何かが突き抜けようとしたような感じだった。

さすがにこの音は夢ではなく現実。

ビックリして飛び起きて電気を点けたが壁に異常はない。
隣の住人(同じ大学の同級生K君)が叩くような場所ではないし、そもそも叩いた、蹴ったのレベルの音ではなかった。

時計を見ると布団に入ってから5分も経っていない。

唸り声?金縛り?生首?
僅か数分で腕が痺れる馬鹿力?
衝撃音?

頭の中はパニック状態。
もう怖くて朝まで一睡も出来ずそのまま試合に行くことになり試合で身体が動かず、移動中に話した仲間に
『試合中に金縛りに掛かって、どうすんねん』
と突っ込まれる始末。

多分、生首の件は自分でも夢だと思う。(夢であって欲しい)
しかしながら唸り声、金縛り、ドーンは夢とは思えない。
そして唸り声と夢であろう生首の表情は今でも忘れられない。

実はこの話は隣人のK君に繋がっていきます。

その話は気が向いたら書きたいと思います。(いらなければコメント入れて下さい、書きません。)


たいして怖くない話で申し訳ありません。
また長文にお付き合い頂きありがとうございました。


投稿者:ター坊