お久しぶりです。

今回はAさん(主婦、40代)のお話です。

Aさんが結婚して、家を新築にするときに仮住まいで借りた部屋でのことです。

家ができるまで1ヶ月ほど家の近くの二階建てアパートに引っ越しました。

必要最低限のものだけを持ってきていたので、荷物もあまりなく、引っ越してきた晩には、旦那さんとアパートの他の部屋の住人に挨拶に回ったそうです。

Aさん達の部屋は二階、アパートには一階二階共に2部屋ずつの小さい作りのアパートで、挨拶回りもすぐに終わりました。

その日は引越しの疲れもあり、晩御飯も簡単に済ませ、そのまま寝てしまいました。

次の日の朝、旦那さんを仕事に送り出し、自分もパートへ、パートから帰ってきたら、夕飯を作り旦那さんが帰ってくるのを待っていたそうです。

そんなこんなで、あっという間に1週間、仮住まいに慣れ始めた頃、Aさんの部屋の玄関のドアがノックされました。

ノックのリズムがとても早かったので、ノックの相手は急いでいるのかと思い、夕飯の準備をしていたAさんはノックに急かされて、玄関のドアを開けました。

A「あれ?」
今までノックが続いていたのにドアを開けても誰もいませんでした。

この時はイタズラだと思ったそうです。

次の日、パートから帰りいつものように夕飯を作っていると、またノックの音が聞こえてきました。

A「また?」
同じリズムで、まるでこちらを急かすようなそのリズムは昨日のものと同じでした。

ドアまで行きガチャリと開けましたがやはり誰もいませんでした。

その時ちょうど旦那さんが帰ってきました。

旦那「どうしたの?」
不思議そうにAさんに聞いて来ました。
A「今、誰かドアの前にいなかった?」
旦那「いや、誰もいなかったと思うけど?」

出来た晩御飯を食べながら旦那さんに昨日と今日の事を話しました。

旦那さんは、近所の子供のイタズラじゃないか?と、子供のする事だし、実際どこの子供がイタズラしたのか見ていなかったのでその話はそれで終わりました。

次の日また同じ時間にあのノックの音が聞こえました。

A「またか…」
少しうんざりしながらその音が止むのを晩御飯を作りながら待っていました。

ですがノックはなかなか鳴り止まなかったそうです。

Aさんはこっちが開けるまでずっと続くと思ったそうです。

バカにされてると思ったAさんは、急いで玄関まだ行きドアを勢いよく開けました。

驚いた表情の子供が立っていると思ったAさんですが、やはり誰もいなかったそうです。

どうでもよくなってきたAさん。

そのまま途中だった夕飯を作りだしました。

少しして、旦那さんが帰ってきました。

「ただいまぁ」
「お帰りなさい」
こちらにやってくる旦那さんの肩越しに男の人が見えました。

一瞬旦那さんが人を連れて帰ってきたと思ったそうですがそうではありませんでした。

肩ぐらいまでのモジャモジャの髪の毛、コートの様な長い上着を着た背の高い男が玄関のドアの内側に体ごと真横を向いて立っていました。

Aさんの様子を見て、旦那さんが玄関のドアに振り向きました。

旦那さんは明らかに不審者と思ったのか、
「何入って来てんだ!」
と言いながら近づくとその男は薄くなりながら消えてしまいました。

Aさんも旦那さんも顔を見合わせて今あった事を無言で確認し合いました。

次の日大家さんにこの事を報告しましたが、今までそんなことは起こったことがないという事でした。

Aさんか、旦那さんについて来てしまった霊だったのでしょうか?

それ以来ノックも無くなりました。

Aさんはノックをし続けていたのはあの男なんじゃないかと思ったそうです。

一体何がしたかったのか?よくわからなかったと言っていました。


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