山仲間の話。 

単独で入山中に、不思議な光景に出会した。 
行く手の繁みの中で男性が二人、藪漕ぎしながら歩いているのだが、 
ある程度進むとくるりと踵を返してから、元来た藪中を戻っていく。 
そのまま50メートルほど戻ると、そこでまた180度回転し、再びこちらへ向かって進んでくる。 
その二人組はそんなことを何度も繰り返していたのだ。 
顰め面が見て取れるほどに近よってみたが、向こう側は彼のことが目に入らないようで、気が付きもしない様子。 
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